終わりは始まり



※ツアーネタバレ含みます。





715日、渋谷すばるさんの関ジャニ脱退・退所記者会見から3ヶ月、あっという間に来てしまったツアー初日。


6人の関ジャニの始まりでもあり、7人の関ジャニの終わりでもあった。


終わりは始まりってよく言うけれど、こんなにピッタリな状況がこの世に存在するのだろうか。


すばるくんがいないと分かってから申し込みが始まったツアー。今までの自分のスタンスは一回でも多く見たいから友達と名義の振り分けを練りに練って申し込む。


オタク用語で言えば遠征組多ステ派と言われるのかな。だから、ツアーの申し込みが一年で一番頭を使う。


(ちゃんと仕事せえ。)


けど、この時が一番楽しい。友達とやいやい言いながら申込み方を考えるのが大好き。ホテルを探したり飛行機を見比べたりどこへ飲みに行くか考えてる時間が一番幸せ。


私の大好きなアイドルは最高すぎる付加価値を与えてくれる。


本当にここで謝るのは違うと思うけど、いつも遠征を共にしている友人には本当に申し訳ないくらい何も考えられなくて、なにもやりたくなくて、なにもかも任せきりになってしまった。本当に申し訳ない。ごめんね。


脱退が決まって少し経ってからどん底にいる私に「北海道行こう。絶対に行かなきゃ後悔する。」と誘ってくれたのも友人だった。私は即答で「行く。」と。


マジか、わたし。


6人のはじまりを見たいのに自担はいない、この状況が想像できなくて怖くて動けなかった私の背中を押してくれた。行きたいけど行く選択をする勇気を完全になくしていたから。ありがたかった。


そして、当日を迎えた。今、心底、北海道に行ってよかったと思えるし、6人の関ジャニの始まりに立ち会うことができて本当に本当に嬉しくて、6人の姿を見れてよかったと思える。


飛行機が着陸できないかもしれない疑惑の中、無事に到着できて、でも空港についても全然実感が湧かなくて、普通に7人で出てくるような気がして、すばるくんが「ごめんごめん」って登場するような気さえしていて。



でも会場に入ると、メインステージにはバンドセットが用意されていて、けれど、いつもと配置が違って、なんだかスカスカしていて、ど真ん中にスタンドマイクが一本立っていて、すばるくんのハープを置く台もないし、ギターもない



あぁ本当に関ジャニにすばるくんの居場所はもうないんだ



そう実感したら逃げ出したくなった。 



いつもより早めに始まったエイトコール。久しぶりにこんな大きいエイトコールを聞いた気がする。自分は立つことで精一杯だったけれど。


すばるくんはいないし、安田くんのことは心配だし、でも関ジャニに会えるし、感情がぐっちゃぐちゃだった。


オープニング映像は「新しいはじまり」や「再スタート」を意味するようなワードで埋め尽くされていた。幕が上がらないでほしい。始まってしまったら終わりだから。


映像によるメンバー紹介では初日ということもあって、ドームが割れんばかりの歓声。涙で前が見えなかったけれど


やっぱり関ジャニ、揃って全員顔がエエ


最後にメンバーが並んだ映像は6人で、「足りない」と思ったのは私だけではないと思う。光沢のある青色のかっちりしたスーツに身を包んだ6人が登場した瞬間、私の中で涙腺が決壊した。


いない。

そんなこと知ってる。


けど、やっぱりいない。



一曲目は7人最後のシングルだった。


1人いなくなっても関ジャニの物語は続いていくんだと思った。


切なくて悲しくて寂しくて心臓が締め付けられてしんどかった。


どこかですばるくんの声を探してしまうし、聞こえてくるはずのないギターやハープの音を聞こうとしてしまう。MCではすばるくんだったらここでこんなこと言うだろうなあとか



自分は渋谷担の中でも満遍なく関ジャニ全員を見ていると自負していたから、意外と大丈夫なんじゃないかと思っていた。


全然ちがった。




どこを見ていいのか分からない。


いつもいつも目で追っていた人がいない。


どこをどう見たらいいの



とりあえずずっと霞むスクリーンを見ることしかできなかった



ライブ中の感情だとは思えないくらいツラくて、見ない方がマシだとすら思った。


でも、安田くんがステージに立つ決断をしてくれた以上、逃げるなんてそんな失礼なことできるわけなかった。


どんなことがあってもいつも通りの姿で私たちの前に出てきて、安心させようとしてくれる彼らを見届けたかったし、見守りたかった。


それから亮ちゃんの挨拶があって、きっとかしこまった挨拶をしようと思っていたんだろうけど、虫歯のことを今の自分たちに例えちゃう亮ちゃん、好きだよ。


亮ちゃんの挨拶、虫歯の治療をしたらそこには違和感があって、舌で探ったりするけれど、ちょっとしたら忘れるし馴染んでくる。このライブが終わる頃には6人の関ジャニがみんなに馴染んでいたらいいな、だって。


その違和感はすばるくんがいた証なんだって。


なんて下手くそで優しくて柔らかくて可愛らしい表現なんだよ。


きっと会場内にしっくりきている人なんて1人もいなくて、特にメンバーはそうで、けど、普通に、いや今まで以上に頑張る彼らがいて、本当にかっこよかった。


すばるくんのパートを亮ちゃんが歌ったり、安田くんが歌ったり、丸ちゃんが歌ったり、彼らの努力がそこにはあるんだけど、案外普通に進んでいくんだなと。


けれど、NOROSHIの前奏のすばるくんのギターのところに何も音が入らなかったところや、すばるくんのソロ部分の歌割りが誰かが忘れて抜けたところで、やっぱりすばるくんがいないことを実感した。



ズッコケのバンドver.では横山さんが一人でマイクを握っていた。涙腺が大決壊した。横山さんがめちゃくちゃ頑張っていた。


どこか物足りなかった。

それは横山さんがどうとかではなくって。



今からめちゃくちゃ皮肉なことを言う。今の彼らのそうゆうボロが嬉しかったり救われたりする。すばるくんがいないことで生まれるミスがきっと渋谷担にとって唯一の報いなはずで。


最低な喜び方なのは分かっているけど。それくらいじゃないと心の落ち着けどころが分からない。


やっぱりすばるくんがいない関ジャニが淡々と簡単に進んでいくのはいやだ。すばるくんがいなくても平気だと言われているような気がして。


だから、今の6人には申し訳ないけれどたくさんつまずいてほしいし、ヘコんでほしいし、大変な思いをしてほしいし、悔しいって思ってほしい。今はまだ違和感をたくさん感じていたい。


その分すばるくんも関ジャニではないどこかで苦しい思いをたくさんするし、うまくいかない壁にぶち当たる。



世界のどこかで彼らはきっと繋がる。


私の好きな人たちは儚くて美しい。



アイドルとファンは語り合いたくても語り合えない見えない壁がいくつもあって、けれどライブだったり直接同じ空間にいれる時に確かめ合うことができる思いがあると思っていて


少なくとも関ジャニは今の気持ちを直接伝え合うことができる場をたくさん設けてくれる人たちだ。


私が北海道で見た今の関ジャニのステージは決してプロとして褒められるものではなかった。きっとステージから見えた景色も決して綺麗ではなかったかもしれない。


けれど、寂しさと切なさの中でそれ以上に強く強く未来だけを見据えた6人がいて、何よりも関ジャニの真ん中に「錦戸亮」がいて、寂しさを隠すかのように強くたくましく勇ましく堂々とした「錦戸亮」がいて、すべてを背負った覚悟を決めたひとりの男がいて、なにも言えなかった。


「ついていく」以外の言葉が見当たらない。


あんなに小さくて可愛くてあどけなかった亮ちゃんが、すばるくんの横にちょこんとくっついて笑っていた亮ちゃんが、すばるくんのギターを見て諦めたギターをまた始めた亮ちゃんが


、大人になると照れくさそうに、けれど憧れのままのすばるくんのことを大好きな亮ちゃんが、


そんな亮ちゃんがこの日はめちゃくちゃ頼もしかった。



感謝が溢れると同時にすべて背負ってしまってこの人は何年後かも大丈夫なんだろうかという不安も入り混じって、もうずっと涙が止まらなかった


亮ちゃんが頑張れば頑張るほど見事にすばるくんのいない穴が埋められていく



ずっと関ジャニのメインボーカル渋谷すばるを隣で支え続けたボーカル錦戸亮ちゃんが関ジャニのすべてを背負っていた。



本当に本当にありがとう

世界一かっこいいぜ

錦戸亮



前半のバンドが終わって、後半はアイドル関ジャニで会場を盛り上げるプロフェッショナルでしかなかった



結局、前半泣いてしかいなかった自分も後半には一緒に踊って歌っていたから、関ジャニはすごいと思った。


すばるくんが守り続けてきた関ジャニは本当にすごいと思った。すばるくんはいないけど、やっぱり関ジャニが大好きだと思った。



最後の曲のまえに一人一人からのコメントがあった。


一人一人話すのなんて十祭ぶりなんじゃないか。でも正解だったと思う。1人だけじゃなくて6人全員の思いを言葉で聞かせる選択をした彼らは違っていない。



これを聞くために北海道まで来たんだ。



関ジャニはあいつに絶対負けません!」と涙を堪えながら誓ってくれた横山さん。



「今日が怖くて仕方なかったけど、そんなことを思った自分が恥ずかしいくらいだった。」と本音を語ってくれた丸山さん。



飛行機のことも申込み率のことも開演前の声援のことも広い視野で見てくれて「全国を安心させていけたら。」と一番どんと構えていた大倉くん。



「すばるくんのことを虫歯って言ったわけやないからね!!」とまだまだ無理してくれる錦戸さん。



「病を患ったことで分かったことがたくさんあるから病気をしてよかった。」と会場の不安を払拭して、「渋谷を好きな人がいたら支えてやってください。」とすべてを優しく包んでくれた安田くん。



「何度リハをしても見えてこなかったけれど、不安だった人は安心していただけたんじゃないでしょうか?僕らもそうです。」と本人たちもファンも同じなんだと実感させてくれた村上さん。




この挨拶の後、いつもはすばるくんのソロから始まる大阪ロマネスクが6人全員の声で始まった。


ファンとエイトとみんなで育ててきた曲がすべてを救ってくれるようだった。このために作られた歌じゃないのに今この瞬間のためだけにある歌に聞こえた。



本当にこの人たちを応援してきてよかった。ずっと見てきてよかったと思えた。



6人になった彼らはもちろんたくさんの不安や悲しみを抱えていて、けれど、1人決断をした彼に絶対に負けないような努力をして、ファンの不安をすべて拭い去るよう一生懸命で、何より自分たちが楽しむことを忘れない、いつもの関ジャニでいることを守り続けていた。



あぁこれが私が大好きな関ジャニだ。




でもやっぱり正直に言えば、どうしてもどうしても関ジャニに会えているのに寂しすぎた2時間半だった。



どこを見たらいいか分からないし、双眼鏡で覗くべき対象物がわたしにもほしかったし、他のメンバーが好きな人たちが羨ましかった。



すばるくん、すばるくんの仲間は本当に偉大で頼もしくてかっこよくて優しくて最高でした。


6人が見据えた関ジャニは明らかに希望で溢れていて、つまずくことも恐れずに何にでも立ち向かえる武器をあなたを失ったことで新たに得ていました。



本当にかっこよかった。


お互い負けないでほしい。


かっこよく居続けてほしい。


たったそれだけ。



どんなことがあってもすばるくんはすばるくんの選んだ道を貫かなきゃいけないし、関ジャニではやり遂げられなかったことを果たさなければいけないし、ジャニーズにいては叶わなかった夢を叶えなければいけない、絶対に。



関ジャニを離れることを決めた責任はめちゃくちゃ重い。



なぜなら関ジャニというグループは唯一無二で後にも先にもあらわれない最高すぎるグループだからだ。



とにかく私が願うことは7人が別々の道でも挑戦をやめないアホでバカ真面目で楽しい人であること。



6人の関ジャニの門出に立ち会えて本当によかった


すばるくんをこれから応援しなきゃいけないと思えてよかった


自分が本当にすばるくんと関ジャニのことをアホほど大好きだったんだと確認できてよかった



北海道に行けてよかった。




このツアーが最後まで無事に完走できますように。関ジャニが無事に海外へ羽ばたけますように。





2018.7.20